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体を動かせなくなったその時は――

【監督】アレハンドロ・アメナーベル
【主演】ハビエル・バルデム

若い頃、私の周りは眩しい光でキラキラ輝いていた。
だがあの夏の日を境に変わった。
部屋から飛び出し、広い海まで自由自在に飛び回る。
ベットの上で目を閉じて。
もうダメだ……。ただ生き永らえることに幸福を見出すことができない。



尊厳死を考えたことがあるだろうか?
そんな難しいテーマを取り上げた現実の物語。
全身不随となったラモン(ハビエル)が、幸福を求めて願う死への望みと、家族や友人ら親しい人々の想い。
「生きること」の本質とは、一体何なのだろう。
そんな人間としての根源的なテーマを突きつきけてくる。
生と死、幸せと空しさ、愛と悲しみ……。

空想の中で、ベットを下り、愛する女性が歩く近くの海辺まで空を飛ぶ。
リアルで壮大、魅力的で美しい場面なんだけど、それが現実ではないことが最初からわかっている分、悲しさが漂う。
彼にとっては唯一楽しいと思えたその行為さえ、もはや本人の慰めにも生きる力にもならないなら、生きていることは絶望しかないのだ。

ハビエルはラモンの心情を首から上だけの動きや表情で見事に体現。
ラモンの嫌な面も織り込まれていたり、周囲の人々のそれぞれの思いが丁寧に描かれていたりするので、単に美しい感動ストーリーとは言えないところが逆に好感。

結局、人間は死ぬまで1人で生きていく生き物だ。
そして、自ら死を選ぼうと考えることのできる唯一の生き物なのかもしれない。

追記:ハビエル・バルデムは『夜になるまえに』がオススメ!

<今日のBGM:ラヴェル「ボレロ」>
単調かつ昂揚の素晴らしさ!


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2005.10.26 Comment:0 | TrackBack:0
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