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中年男の現代戦争

【監督】原田眞人
【出演】役所広司、仲代達矢、椎名桔平

潰すのは簡単だ。今すぐにでも出来る。
だが、それが一体何になる!
俺達の手で、キレイな体で生まれ変わらせることはできないのか?



世界にも触手を伸ばす巨大バンク、朝日中央銀行(ABC)に、総会屋への不正融資疑惑が持ち上がり、東京地検特捜部とマスコミが動き出す。
微塵も危機感を抱いていなかった上層部。
そこへ銀行浄化のため、ミドルエイジ中年行員4人が立ち上がる!

主人公はその中の1人、北野(役所広司)。
妻(風吹ジュン)の父(仲代達矢)は、ABCの実権を握る最高顧問。
総会屋と接触を始め、その関係を持続させ、銀行全体を決して逃れられない呪縛にかけた人物だ。
義父からはいびられ、辛く当たられる北野。
だが、銀行浄化に自らが表に立って着手すれば、義父と対立することは避けられない。
ここが、1つの見所だろう。
その辺りの葛藤、畏怖、決断という様々な感情が、北野から垣間見られてヒリヒリする。
新トップは、海外勤務が長くABCの汚れた部分を知らない中山(根津甚八)。
彼は北野に期待し、頼りにし始める。
ミドル4人は上層部に彼等の総辞職を求めるが、なかなか首を縦に振らない上層部。
だが結局は、地検の捜査が進むうちに逮捕者や自殺者が現れ、行内の調査委員会の設置・運営をミドルに任せることにする。

冒頭からこの辺までは、スリルとサスペンスに溢れ、目が離せない展開が続く。
カメラワークも斬新でスピーディーだ。
だが、新トップ交代後の初の株主総会がややご都合主義的に描かれていて、少しトーンダウンし始めたか。
1年後、銀行浄化に成功し、事件最中に自殺した上層部の1人(佐藤慶)の墓参りをする北野。
そこには総会屋の大物・小田嶋が待ち受けていた。
怨念の篭った、クールな逆襲宣言とも取れる言葉をつぶやかれ、その後の展開への余韻を残してジ・エンド。

しかし、男の物語はどうしてこんなに面白いのか?
キャスター役の若月麻由美さんと妻の風吹さんだけが唯一の女優さん。
でも、キャスターも男なら、もっと締まった感じになるかな。
ちなみに、ミドルの1人、大蔵省の接待担当・片山を椎名桔平が演じている。
個人的には、北野よりこの片山が気になったなぁ。
上に昇りたいという野心をもつ男。
大物の娘婿になった北野に擦り寄っていたが、上手くいかなかった。
それが、銀行浄化活動で一変。北野は中心的行員になり始める。
それに対し、嫉妬なのか、やり切れなさなのか、諦めなのか、いろんな引っかかる表情を見せるのだ。
ミドル4人で内部調査活動を進めているのだが、「こいつ、裏切る気なんじゃないかな?」と思ってしまう。でも、結局は……。
男としては、彼がかなり魅力的だな。

いわゆる「大人」が楽しめる映画。
子供の頃は、テレビでニュースなんか見ても、意味がわからなかったし、面白くも何ともなかったでしょう?
それが、大人になったらニュースを見る。
子供が見てもちっとも楽しめないが、大人の娯楽映画といった趣。
しかし、マネー映画は単純に面白い!
そして、日本の金融中枢世界の腐敗振りに、背中が薄ら寒くなる。

<今日のBGM:アナログフィッシュ>
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2006.01.04 Comment:0 | TrackBack:0
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