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毒とリアルの家族模様

【監督】西川美和
【出演】宮迫博之、つみきみほ、平泉成、大谷直子

穏やかで幸せな私の家は、一夜にして変わってしまった。
みんなどうして、あんなにお調子者で、詐欺師のお兄ちゃんを頼りにするの?
家を出て、何年も帰ってこなかった人間を・・・・・。



明智家。平凡で穏やかな一家。
真面目で優秀な小学校教師で、同僚教師との結婚を控える娘・倫子(つみき)。
サラリーマンの父(平泉)と専業主婦の母(大谷)、ボケてはいるが明るい祖父の4人家族。
ところが、祖父の葬儀の日、葬儀場で借金取りが父に詰め寄った。
リストラされたことを家族に隠し、街金に金を借りていたのだ。
そこへ偶然、香典泥棒として仕事をしていた兄(宮迫)が家族の前に現れ、窮地を救う――。

ストーリーだけを見ると、もうどうしようもない話。
リストラで借金まみれの父。イイ母親役に疲れてキレる母。母は倫子に言うのだ。
「あなたといると気が休まらないのよ。つまんなくて」
真面目な娘としては愕然となる言葉だろう。
また、詐欺師ゆえに金融事情に詳しい兄を、両親が頼りにし始めるのが倫子としては腹が立つし、兄を信用しきってはいない。
宮迫は役者としても味があってイイね。
いい加減で、お調子者の詐欺師の兄ちゃんがピッタリだ。
幼い頃に兄が蛇イチゴがあると言ったけどなかった、いや本当にあったんだ、という幼い頃の出来事の真実を確かめようと、夜中に兄妹は近所の山に登る。
一本の川の向こう側にいる兄、こちら側に立つ倫子。
「この向こうにあるんだ」と兄が言う。
だが、倫子は川を渡ろうとはしなかった。
結局、兄を信じることができず、兄の側にいけなかった妹の感情を表す象徴的なシーンだ。

その足で倫子は警察に通報する。「あの香典泥棒を今、見ました」と。
家に帰ると、ベランダのドアのカーテンが揺れていた。
そしてシーンは一転。
テーブルの上には、朝陽に照らされてキラキラと美しく輝く蛇イチゴがあった。
このラストシーンが美しくて良かったな~。

毒とブラックユーモア、そして現実味に溢れている西川美和の初監督オリジナル作品。
次作は、香川照之&オダギリジョーの兄弟を描く『ゆれる』が控えているそうだが、監督、役者を含めて、かなり期待してしまう!
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2005.11.27 Comment:1 | TrackBack:1
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